
量子複雑性解析理研白眉チーム

理研白眉研究チームリーダー 桑原 知剛(Ph.D.)
研究概要
古典コンピュータ(または量子コンピュータ)を用いたときに、量子多体系のシミュレーションの計算複雑性を明らかにする分野はハミルトニアン複雑性(Hamiltonian Complexity)と呼ばれています。とりわけ、近年の量子コンピュータの量子超越性やNISQ(誤り訂正機能のない小型の量子コンピュータ)を用いた量子アルゴリズムの観点から、ハミルトニアン複雑性は量子情報分野において最も重要な研究対象の一つとなっています。本研究では、ハミルトニアン複雑性における数学的な未解決問題を解決していくことを目指しています。
お知らせ
9月1日から4日にかけて、英国ケンブリッジのIsaac Newton Instituteで開催されたワークショップ“Dynamics of Entanglement (MMBW01)”に鵜飼歩美さんが参加し、“On Hastings Factorization for Quantum Many-Body Systems in the Infinite-Volume Setting”に関するポスター発表を行いました。

8月31日から9月4日にかけてカナダ・シャーブルックで開催された21st Annual Theory of Quantum Computation, Communication and Cryptography (TQC 2026)にDonghoon Kimさんが参加し、当チームの二つの研究成果“Entanglement area law in interacting bosons: from Bose-Hubbard, φ⁴, and beyond”および“Spectral Small-Incremental Entangling: Breaking Quasi-Polynomial Complexity Barriers in Long-Range Interacting Systems”について口頭発表を行いました。
9月2日にDonghoon Kimさんらによる論文“Variational preparation and characterization of chiral spin liquids in quantum circuits”がPhysical Review Bに出版されました。
